あめんぼ座の活動

第15回語り芸花舞台に中島敦のあの名作で出演でした!

中島敦「山月記」

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兵庫県立芸術文化センターまでの案内図
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出演

柳沢佐和子 西野孝子 泉谷聖子 南数美 藤田雅子 真木美佐緒 山本郁美

あらすじ
袁傪(えんさん)という唐の役人が朝廷からの命令で地方に出張し、商於(しょうお)という土地に宿泊した。この先には人喰い虎が出没するので日がすっかり高くなってから出発する方が良いと忠告する土地の役人の言葉を退けて、翌朝まだ暗いうちに出発した。
明け方の月明かりの中の草地を行くとき、果たして一匹の猛虎が躍り出た。しかし虎は袁傪を見るなり、身を翻して叢に隠れた。そしてその叢から人間の声で『あぶないところだった』と繰り返し呟くのが聞こえた......。
「山月記」演出に寄せて:柳沢佐和子(演出)
あめんぼ座の「語り芸花舞台」への出演は14回目、今回も無事に終えることができました。毎回あめんぼ座の特長である群読を生かしたものをしなければ、主催者や競演の方々、初めてのお客様に、未完成だったり未熟だったりするような舞台は絶対見せたくないという思いが強く、いつも何とか責任を果たしたような安堵感を覚えます。 今回上演した作品「山月記」は中島敦の名短編で、ご存知の方も多いせいか、良い感想を多くいただきました。作品の質の高さに助けられた点も大きいと思っています。厳しい意見として、内容の深さが表現しきれていなかった、群読がもっと大きなうねりのようなものになって迫ってきたらよかった、等がありました。
確かに指摘された点は、稽古で力を入れたかったところではあり、しきれなかったところです。あめんぼ座の弱点の本質を突かれています。まだまだ甘い、と言われたのだと思います。
たとえ多少揃わなくても、複数の人間の同じ感情の爆発のような、エネルギーが輝くような圧倒的な群読ができないか、なぜかまとまってしまう私たちの群読の課題は続きます。 存在の不条理、根源的で普遍的な主人公の苦悩をどう感じとっているのか、各人が改めて自らに真摯に問い直しつつ・・・、再演に向け仕切り直していきたいと思います。

備考
 語り芸花舞台は、雑誌「上方芸能」編集部が朗読文化の振興を図るために毎年秋に開催され、今年で15回目を迎える。あめんぼ座は14回目の出演。今回の競演は渡辺えり氏、浜崎由利恵氏)。
No.92(大丸心斎橋劇場)での
劇団あめんぼ座山本周五郎「その木戸を通って」「おかよ」は大好評でした。

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