あめんぼ座の活動

第91回公演は井上ひさし作の朗読劇でした。

井上ひさし「少年口伝隊一九四五」

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出演
柳沢佐和子 柏原圭子 西野孝子 泉谷聖子 南数美 藤田雅子 岩佐智秋 真木美佐緒

演出:菊川徳之助
音楽:増井一友
照明:新田三郎
衣装:秋本日砂衣
宣伝美術:尾崎閑也
イラスト:奈路道程
記録:堀出恒夫
   O.S.C.ビデオ
広島ことば監修:渡邉左智雄
制作:柳沢佐和子
進行補助:鬼頭寿美子
     山本郁美


大丸心斎橋劇場までの案内図
daimarumap.jpg ★大阪市営地下鉄より
御堂筋線心斎橋駅、長堀鶴見緑地線心斎橋駅より徒歩5分
 演出の言葉:菊川徳之助――「少年口伝隊一九四五」の演出を終えて
 二〇〇八年五月号の雑誌『すばる』に、井上ひさしの「少年口伝隊一九四五」の戯曲(朗読劇)が掲載されていた。朗読に興味を持っていたので、その雑誌を買った。もう六年も前のことである。私はその後この作品を戸棚の片隅に置いていた。昨年、周りの人が、この戯曲のことについて発言するようになった。少し気になり出した私は、「あめんぼ座」上演作品に、みなさんに提案してみた。みんな、興味を持って賛成だという。びっくりしたが、公演となった。平成二四年の「苦労判官大変記」、翌年の「アンティゴネ」とそして今年の「少年口伝隊一九四五」と三年間演出させていただいた。三度の演出とも見てくださった方から、今回が<最高>です、と言われて、嬉しさがこみ上げてきた。あめんぼ座のみなさんと三年苦労した成果が出たのだと。耳の錯覚で、<最高>ではなく<再考>だと、再考してくださいという意味であったかもしれない。が、素直に<最高です>というほうを取った。原子爆弾だけでなく、戦後すぐだったから報道されなかった「枕崎台風」のことも合せてお書きになったのは、さすがだ。よい作品が上演でき、新田三郎さんの照明、増井一友さんのギター演奏、秋本日砂衣さんの衣裳、そして「あめんぼ座」の女優陣の頑張りに助けられて、観客の皆さまにも楽しんでいただけた公演ができたこと、嬉しく想っています。お偉い人を警戒しながら、再び戦争のないことを祈っている。
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作品の内容
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 「少年口伝隊一九四五」は井上ひさしの数少ない朗読劇の一つです。広島の原爆投下とその後の枕崎台風の襲来までを描いたもので、2008年2月の初演以後、上演を重ねて来ました。主人公は、原爆投下後のヒロシマで孤児となり、輪転機が破壊されて印刷できない中国新聞社の新聞記事をみずからの声で読み上げてゆく「口伝隊」として活動する3人組の少年です。同じ作者の「父と暮らせば」、「紙屋町さくらホテル」と並んでヒロシマ三部作とも言われていますが、この作品は作者がその語り口と〈記録性〉にこだわったところに特徴があるといえます。
伊丹公演2014(ラスタホール)での
劇団あめんぼ座樋口一葉「大つごもり」村上春樹「夜のくもざる」ほかは大好評でした。

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