あめんぼ座の活動

伊丹公演2010は対照的な2作品をお送りしました

宮沢賢治作「よだかの星」 谷崎潤一郎「刺青」


あらすじ

よだかの星

はちすずめやかわせみの兄でありながら醜さゆえに鳥の仲間から嫌われ、鷹からも改名を強要されてしまったよだか。彼はついに生きることに絶望し、太陽や星にその願いをかなえてもらおうとするが、相手にされない。最後に夜空に飛び上がったよだかはついに青白く燃え上がるまで飛び続けるのだった。

刺青

「世の中が今のように激しく軋みあわない時分」、多くの人々が刺青をしてその意匠を比べあっていた中に、清吉という、元浮世絵の画工だった彫り物師がいた。彼は美女の身体に己の魂を彫りこみたいという宿願を持っていたが、満足する女を見つけられずに過ごしていた。そんなある日、籠の簾からこぼれている女の足を見た清吉はこれこそ自分が探し求めていた女だと確信したのだった。



出演

西垣瑩子・柳沢佐和子・柏原圭子・西野孝子・泉谷聖子・南数美・藤田雅子・岩佐智秋・真木美佐緒・久保田みぎわ

ラスタホールまでの案内図
★阪急伊丹駅より、
伊丹市バス系統〈37〉阪急塚口行「稲野町8丁目」
下車徒歩1分 

★阪急神戸線塚口駅北側出口より
伊丹市バス系統〈37〉、〈40〉三師団交通局前行


伊丹公演によせて

柳沢佐和子

伊丹公演も4回目となりました。今回は、宮沢賢治作「よだかの星」と谷崎潤一郎作「刺青」の2作品を上演します。
宮沢賢治の「よだかの星」は、皆さんよくご存じの作品ですね。醜いために理不尽な辛い目にあう鳥・よだかは鷹に殺されることを恐れますが、「小さな虫たちが毎晩僕に殺される」ことに気づきます。生きていくということは他の命あるものを犠牲にしなければならないのです。生きることの根源的な罪深さと命の重みの等しさ、真の救いと幸福とは何か、宮沢賢治の思想が、哀しくも美しい物語となって伝わってきます。西垣瑩子と南数美の語りでお届けします。
「刺青(しせい)」は耽美派の文豪谷崎潤一郎の弱冠23歳の処女作です。理想の美女の肌に、自分の望み通りの刺青を彫りこむことを念願していた腕利きの彫り物師が、やっとその女に巡り合ったとき、彼は......。谷崎文学の醸し出す、倒錯美の妖しく絢爛たる世界を、清純派(?)あめんぼ座が、多彩な群読を駆使して表現しようと挑戦します。

枚方公演(メセナ枚方会館多目的ホール)での
劇団あめんぼ座宮沢賢治作「よだかの星」永井愛作「らぬきの殺意」は大好評でした。

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